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育てたお金を上手に“取り崩す”~退職金2,000万円+公的年金で考える安心の25年設計~

2025年08月12日

65歳を迎えて退職し、「さあ、これからは夫婦でゆっくり…」
と思いつつも、気になるのはやっぱりお金のことですよね。

・退職金2,000万円はどれくらい持たせるべき?
・公的年金20万円で生活は本当に足りる?
・25年先まで安心できる方法はあるの?

今回はそんな不安を持つ方に向けて、
育てたお金を上手に取り崩す方法を、わかりやすくご紹介します。

◆65歳からの老後設計:こんな条件でスタート!

例として、こんなケースを想定します。
・現在:65歳
・想定する老後期間:25年間(~90歳)
・公的年金:月20万円(年間240万円)
・退職金:2,000万円あり
・運用利回り:年3%を想定(元本は安全に確保しながら少し運用)

◆生活費はいくら必要?

まずは「生活費」をざっくり想定してみましょう。

・ゆとりある老後生活:月30万円程度 ⇒年間360万円
・年金でまかなえるのは:月20万円 ⇒年間240万円
・足りない分:年間120万円

この不足分を、退職金2,000万円から取り崩して補う設計を考えていきます。

◆退職金を25年で“上手に取り崩す”

ここで使うのが「資本回収係数(しほんかいしゅうけいすう)」という考え方です。
これを使えば「何年でどのくらい取り崩せるか」が簡単にわかります。

・年利3%、25年間 ⇒資本回収係数 = 0.05757
(出典:Money Friendsブログ)

2,000万円 × 0.05757 = 年間約115.1万円
つまり、退職金を少し運用しながら取り崩せば、年間約115万円の生活費をカバーできます。

◆これで老後資金はバランスOK!

<年間金額>
公的年金:240万円(毎月20万円)
退職金からの取り崩し:約115万円
合計生活費として使える金額:355万円/年

目標としていた「年間360万円の生活費」にほぼ届きます。

◆もし退職金を運用せずに使ったら…?

運用しないで、ただの貯金として使うと…
・2,000万円 ÷ 25年 = 年間80万円(=月6.7万円)

年金240万円+80万円 = 年間320万円に減少
運用する・しないで、月約3万円の差が出てきます。

◆まとめ:お金は「貯める」より「使い方」が大事な時代

現代は、「貯めた後にどう使うか」がとても大事な時代です。
・長生きの時代には「計画的な取り崩し」が安心につながる
・年金と退職金を組み合わせて「毎月の生活費」をバランスよく補う
・少しの運用(年3%)が大きな違いを生む
この考え方をもとに、老後のお金を「不安」ではなく「安心」に変えていきましょう。

<参考リンク>
資本回収係数などの6つの係数をやさしく解説|Money Friendsブログ

<補足アドバイス>
投資といっても、リスクの高い株に手を出す必要はありません。
個人向け国債、積立の年金保険、インフラ債など、元本を守りながら利回り3%程度を目指せる方法もあります。